液体タイプのコンパウンドの使い方を解説 2023.05.12

自動車の外装は、日々の使用や、保管環境や天候条件によっても様々な影響を受け、塗装表面に大小様々なキズや汚れが付着してしまいます。
そんな時に役立つ商品が「コンパウンド」。
塗装面についたキズや汚れを取り除くための研磨剤です。
主に次のような用途で使用します。

・洗車キズやこすりキズなど塗装についたキズの除去
・塗装表面に付着した水アカやウォータースポットの除去
・塗装補修の下地処理
・補修塗装後の磨き仕上げ

などです。

ちなみに、コンパウンドのキズ消し効果ですが、どんなキズでも消せるわけではありません。コンパウンドを使用できる目安としては、爪が引っ掛からない程度の浅いキズとなります。キズを水で濡らして、そのキズが見えなくなるようなキズはコンパウンドで対処が可能です。塗装が剥がれて下地まで達しているようなキズはコンパウンドでは消せません。

今回は液体タイプのコンパウンドで、初めての方でも使いやすい『液体コンパウンドトライアルセットECO』を使用して、使用シーンや使い方について解説していきます。
名称はトライアルセット=お試しセットですが、実は内容は超充実している商品です。

車の外装に使用するのに便利な3種類の液体コンパウンドのミニボトルがセットとなっています。粒子の番手は「3,000番」「7,500番」「9,800番」。
数字が小さいほど研磨粒子が粗く、数字が小さいほど研磨粒子が細かくなります。
番手ごとの主な用途は次の通りです。

3,000番
・キズ消し用
・補修塗装の磨き跡を消す。
・塗装面のざらつきや洗車キズを消す。

7,500番
・仕上げ用
・「キズ消し用」を使用した後の磨き跡を消す。
・補修塗装の仕上げ、つや出し。

9,800番
・超鏡面用
・塗装面の鏡面仕上げ。
・黒や濃色、メタリック、マイカ塗装の最終仕上げ。

上記の用途をベースにコンパウンドの種類を選んで使用するというのが基本となりますが、初めての方でも安心な磨き方として、以下の方法をおススメします。 まずは、一番研磨力の弱い番手、『液体コンパウンドトライアルセットECO』では9,800番を使用してみて、効果が低い(キズが消えない)と感じた際に、7,500番 → 3,000番と研磨力の強い番手に切り替えて使用する方法です。この方法で磨いていくことで無駄に研磨力の強いコンパウンドを使用することなく、効果的にキズ消しを行うことが可能です。
ちなみに、7,500番は3,000番の磨き跡を消すことができ、9,800番は7,500番の磨き跡を消すことができますので、キズが消えた後は研磨力の弱いコンパウンドに切り替えて最終仕上げをして終了となります。

【コンパウンドの使用例】
9,800番 → 7,500番 → 3,000番 → 7,500番 → 9,800番

■付属のスポンジについて

『液体コンパウンドトライアルセットECO』には、キズを消すために効果的な研磨用のスポンジがセットされています。 セットに含まれるスポンジはコレ。

同じスポンジが3つ同梱されています。
これは液体コンパウンドの種類ごとにスポンジを使い分けるため。
番手の小さな(粒子が大きい)コンパウンドを使用したスポンジを、そのまま番手の大きな(粒子が小さい)コンパウンドでも使用してしまうと、スポンジ内に残った大きな粒子のコンパウンドが邪魔をして、いつまでたっても小さな粒子での研磨の効果が発揮出来ません。

なお、セットされているスポンジは部分磨きを想定したミニサイズのため、より広範囲での使用を想定している場合には、別売りの『コンパウンド専用スポンジ』が便利です。

■パッケージについて

『液体コンパウンドトライアルセットECO』はネット通販での販売・発送を想定した、エコを意識した商品です。※ソフト99公式オンラインショップのみの取扱いです。

パッケージは紙製でプラスチックを使用していません。
また、直接送り状を貼って発送しますので、従来出荷の際に必要だった梱包資材、緩衝材などは不要で、購入された方もご家庭内に無駄なゴミが発生しない環境配慮型パッケージとなっています。

液体コンパウンドトライアルセットを用いてキズ消しを実施

では、実際にキズ消しの作業をやってみます。

例えばこんなキズに見覚えありませんか?ドアノブ周辺のキズ。
ドアを開けるたびに爪が当たっていることがあり、知らず知らずのうちに小キズだらけになる代表的な箇所のひとつです。白やシルバーなど、淡色の塗装ではキズに汚れが入り黒っぽい線状の汚れがびっしり、という症状もよく見受けられます。
この程度のキズは、もちろんコンパウンドで簡単に消すことが可能です。

では、実際にコンパウンドを使用してみます。
まずは9,800番を付属のスポンジに少量出します。

キズ~キズ周辺を直線方向に磨いていきます。
縦方向なら上下にスポンジを往復させるように、横方向なら左右に往復させるように磨いてください。円を描くような磨き方はNGです。
もしスポンジが入らない箇所などは、コンパウンドをキレイな布などに取って磨いてください。

つけたコンパウンドがなくなってきたら、磨きカスがなどを残さないよう乾いたキレイなタオルで拭き取ります。

これをくり返し作業してキズを消していきますが、9,800番、7,500番と使用したところキズが中々消えにくかったため、研磨力の一番強い3,000番で磨いたところ、ようやくキズが消えました。

ただし、研磨粒子の大きいコンパウンドで磨いたため、表面がくすんだ状態となり、白っぽい状態となっています。液体コンパウンド3,000番で磨いて均一な細かいキズのような状態となってくすみが発生しているのですが、このくすみを解消するために7,500番、9,800番と研磨力を徐々に落として磨くことで、ピカピカに仕上げていきます。

仕上がった様子がこちら。スッキリキレイにキズがなくなりました。
今回の作業で使用したコンパウンドはわずか数滴ですので、トライアルセットとはいえ、中身はまだまだ残っていますので、ドアノブやバンパー・ボディなども、このような小キズ程度であれば簡単な作業で解消することが出来ます。

粒子サイズの異なる「3種の液体コンパウンド」 +「 研磨用スポンジ」がセットになった『液体コンパウンドトライアルセット』。用途も大変広いので、一つ持っておくと大変便利です。

是非一度、コンパウンドを試してみて下さい。

今回ご紹介したアイテム

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